創業!ねりま塾~本気の起業塾~の体験レポートと感想

ねりま駅

創業!ねりま塾を終えて

2018年7月14日に練馬区の練馬ビジネスサポートセンターが開催している講座「創業!ねりま塾~本気の起業塾~」(以下、ねりま塾)を修了いたしました。
全6回の講座、約40日間の塾生生活でしたが、非常に密度の濃い時間でした。

今回はねりま塾にちょっと興味をもっている練馬のみなさんに向けて、ねりま塾の体験レポートをお届けしたいと思います。

結論からいうと、迷っているなら参加したほうがいいです!
きっとよい経験になりますよ!

ねりま塾では何をするの?

ねりま塾は年々塾生のアンケートなどをもとにブラッシュアップを続けているらしいのですが、私が参加した時のねりま塾のカリキュラムは以下のようなものでした。

ねりま塾のカリキュラム

6/2
第1日目
イントロダクション・創業のアイデア・コンセプトシートの作成
6/9
第2日目
マーケティングの基礎・損益計画・資金計画
6/16
第3日目
開業の知識・ビジネスプランのブラッシュアップ
6/23
第4日目
個人面談
6/30
第5日目
販売促進・プレゼンテーションの練習
7/14
第6日目
ビジネスプラン発表会

それでは個別に内容を振り返ってみます。

第1日目

第1日目ははじまったばかりなので、ウォーミングアップの回ではあるものの、ビジネスのアイデアだしをがっつりするので、初回から考えさせられる授業になっています。

こころに残った内容としては、「アイデアは掛け算と引き算しかない」というお話と、「100人に1人の能力や技術が2つあれば、1万人に1人の人物になれる」というお話です。

とくに「1万人に1人」のお話はこれから何かを考えていくうえで、重要な判断軸になりそうです。
私のように「Web制作」は確かに一般的ではないですし、100人に1人ぐらいしかできないことかもしれません。
しかし、100人に1人であれば、人口73万人を抱える練馬区の中でも7,300人もいることになります。その中の全員が制作会社や事務所を構えているわけではないとはいえ、「Web制作」というだけでは、競争相手は多いと考えられます。
しかし、さらに100人に1人の技術やノウハウ、能力があれば、競争相手は73人にまで減少します。
73人まで競争相手が減れば、ようやく戦えそうな状況になりますね。

第2日目

2日目はマーケティングの基礎と、損益計画・資金計画を考えていきました。
リアルなお金の話をしていくと、ようやく「本気の起業塾!」なんだなという実感が湧いてきました。
ビジネスマネージャ検定や経営学検定で損益計算書や財務諸表分析の見方については学んできたものの、収支を予測し、自分で数字を積み立てていくことは今まで一度もありませんでした。

当初のビジネスプランでは「思った以上にもうからないな~」という収支計画が生み出されてしまい、先生方といっしょに笑ってしまいました。
紙面上の数字がすべてではないとはいえ、紙の上でも大した利益がでていないものが、現実のビジネスで急に生み出されることもないでしょう。
こうした収支・資金計画は独学するのが難しく、会計士や税理士の方にレクチャーしていただくのがベストな方法ですが、ねりま塾では税理士の先生からレクチャーを受けられるので、非常に勉強になりました。

第3日目

3日目は開業の際に必要な資金融資や助成金のお話をしていただきました。
2日目で資金計画を考えていたので、「今の手元の資金だけでは足りないな~」と不安に思うことがあったのですが、その不安に応えていただけるような構成になっていますね。

第4日目

4日目は授業ではなく、中小企業診断士の先生との個人面談でした。
これまでに作成したビジネスプランをもとに今後の方針を考えていきました。
Web制作なのだから、他の方のビジネスプランとは異なり、お客がつけば開始できる仕事であるとはいえ、「何のWebサイトを作っていくのか?」を考えていかなければ血みどろの競争を生き抜いていかなければならなくなります。
今まで私が何をしてきたかを話していく中で、ぽろっと先生から「大学なんかいいんじゃない」と言われたことが大きな転機になりました。
確かに私の半生を振り返ってみるとやってきたこととしては「大学」と「Web制作」だけでした。
この2つの経営資源をフルにつかって仕事をしていくことが、私の仕事なのだと決心した日となりました。

第5日目

5日目は営業方法とプレゼンテーションの練習を行いました。
営業方法もそこまで詳しく考えてこなかったので、なんとなく「Webから集客するかな~」程度に考えていましたが、「誰に」「何を」「どうやって」を考え、さらにその販売方法にどれくらいのコストがかかるのかを見積もっておかないと、いつまでたっても売上はあがりません。また、こうした販売手法は収支計画にもかかわってくるので、しっかりと販売手法を確立しておく必要があるということを学びました。
また、プレゼンテーションの練習ではしっかりと「これから話すぞ!」と心構えをして声を出すことの大切さを学びました。
私は話し始めにどもってしまうことが多いのですが、話す決心が足りなかったのかな~と反省する機会となりました。

第6日目

最終日はココネリホールでのプレゼンテーションでした。
全員壇上の上でビジネスプランを報告するのですが、先生に推薦された塾生と立候補者は練馬区・金融機関の方々の前で報告することになります。
私も審査員の方々の前で報告させていただき、アドバイスをいただきました。
色々な経験をさせていただいたねりま塾の最終日にこのような機会をいただき、本当に貴重な6日だったなと改めて感じました。

改めて ここがよかったねりま塾

ここまでご紹介したように、ねりま塾はとっても充実した講座でした。
実はこのねりま塾、他の公共機関が開校している創業塾に比べて少しお高目なようです(といっても6日の講座が2万円でセミナー料金としては妥当なのですが…)。
しかしねりま塾の塾生は年々増加しており、国からも大いに評価されているようです。その評価もなっとくの内容でした。
あらためてとくに「ここがよかった」という点をお伝えしていきたいと思います。

よかった点 その1:ビジネスプランを作成できる

まずビジネスプランの作成がねりま塾の非常によかった点だと思います。
ビジネスプランは自分の計画を見つめなおすだけでなく、最終的に金融機関や助成金申請の際に必要なものです。
しかし、一人で作成しようと思ってもビジネスプランはなかなか手が付かず、完成に漕ぎつけられません。
こうした重要資料を講座の中で専門家の先生にアドバイスいただきながら作成できる点がねりま塾の魅力だと感じます。

よかった点 その2:中小企業診断士のコンサルティングを受けることができる

第4日目は中小企業診断士の先生に個人面談をしていただく機会をいただけます。
いわゆるコンサルタントの方からアドバイスをいただく機会なんて滅多にないですし、そもそもコンサルティングを受けることなんてねりま塾に参加するまでイメージがありませんでした。
こうしたコンサルタントの方々からのアドバイスは今後もネリサポで受けることができるのですが、「どういうときにアドバイスを貰いに行ったほうがいいのか」「コンサルティングを受けるってどういうことなのか」がわかる貴重な経験になりました。

よかった点 その3:みんなが本気!

最後に参加者全員が「本気」で起業を考えている塾であったのが、最大の魅力であったように思えます。
上述の通り、ねりま塾の参加料金は2万円と他の公共機関の創業セミナーより少し高めの料金設定なのですが、その結果、「その料金を支払ってでも勉強したい!」という塾生を集めることに成功しているように思えます。
以前無料のセミナーに参加したこともあるのですが、内容もねりま塾ほど充実しておらず、参加者も暇つぶしにきた町のおじさん・おばさん方が多く、議論も満足にできませんでした。
そうした意味で言えば、ねりま塾は先生方も塾生のみなさんも本気であったことが、最高の学びの環境を生み、大きな充実感につながったのだと思います!

さいごに

このように、ねりま塾の6日の講座、宿題含めてとりくんだ40数日は非常に充実した日々でした。
逆に言うと、「来週から自分だけで勉強するんだ」という不安もありますし、最終日に先生から「ここで燃え尽き症候群になる人が多いんですよ」と言われた1人になってしまいそうで怖いです。
しかし、「ここからがスタートだ!」ということを改めて認識し、仕事に邁進していきます!
これからも、これからこそSSAITSをよろしくお願いしたいというお願いとともに、ねりま塾に興味があったら、ぜひ参加してみてください!きっと人生を見つめなおし、転機となるような経験になるはずです!


参考
創業・起業セミナーネリサポ 練馬ビジネスサポートセンター