Webサイト(ホームページ)では何ができるの?インターネットの成り立ちからWebの技術を解説

2018年5月18日

Webで何ができるのか?

今回は「Webサイトとは何か」そして「何ができるのか」「どのようなメリットがあるのか」をお話ししていきます。
今回の記事はこのような方におススメです

  • 突然Webサイトの担当者になった
  • これまでWebサイトをもってこなかったが、興味はもっている
  • そもそもWebサイトで何ができるか全くわからない

こうした方でも「Webサイトってそういうものなのか」と思ってもらえるように努めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

Webサイトとは何か?

Webのイメージ

そもそもWebサイトなの?ホームページなの?

これまで「Webサイト」という言葉を使ってきましたが、「え!ホームページじゃないの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。

まずは言葉をはっきりさせるために「ホームページ」と「Webサイト」の違いについて説明していきましょう。

Webサイト

「Web site(ウェブサイト)」の「site」とは「敷地」「場所」を意味します。そのため、「Web site」を直訳すれば「Webの敷地」となります。
広大なインターネットの世界の中で企業や個人が場所を確保し、情報発信している場所が「Webサイト」ということになります。
「Webページ」という単語もよく耳にしますが、WebページはWebサイトの中の1つのページという意味です。

ホームページ

では「ホームページ」とは何でしょうか。「ホームページ」とは本来「最初に表示されるWebサイトやWebページ」を意味します。

インターネットを使うときはエッジやグーグルクローム、ファイヤーフォックス、サファリなど、ブラウザと呼ばれるアプリケーションを使用しているはずです。

このブラウザを起動したときに表示されるのが「ホームページ」、つまり最初のWebサイトということですね。多くの方はYahoo!やGoogle、Bing、msnが表示されるのではないでしょうか。
これが本来の意味の「ホームページ」なのですが、今日では「Webサイト」も「ホームページ」も区別なく使われています。

このレクチャーでは見出しには「Webサイト」と「ホームページ」を併記しますが、文中では「Webサイト」と表記いたします。

Webサイト(ホームページ)の起源とWorld Wide Web Consortium

インターネットの成り立ち

「そもそもインターネットというのはARPANETというのはアメリカ国防総省の高等研究計画局に資金提供され……」という話もあるのですが、Webサイトを使っていく上ではそこまで知っておく必要はないでしょう。

ご興味のある方は村井純先生の『角川インターネット講座 (1) インターネットの基礎情報革命を支えるインフラストラクチャー』にインターネットの詳しい成り立ちの過程が記されていますので、手に取ってみてください。

World Wide Web Consortiumの成り立ち

一方、Webの企画を定めているWorld Wide Web Consortium(ワールドワイドウェブコンソーシアム、以下W3C)について知っていると、今後の理解の助けになると思いますので、少しふれておきましょう。

一般的に「Web(ウェブ)」というのはWorld Wide Web(以下、WWW)の技術を指します
このWWWを発案したのが、ティム・バーナーズ=リーという方です。ティムはもともと科学データを参照するための方法としてWWW技術のひな型をつくり、今日のWeb技術に発展させました。
1994年にはWebの企画を定めるW3Cが設立され、Webの仕様や標準技術を定めています。
Webサイトの仕組みについては次回詳しく見ていきますが、「情報をみんなで参照するための仕組み」がWebの核となるアイデアだということは頭のスミに置いておいてください。

ティム・バーナーズ・リー
ティム・バーナーズ=リー(写真はWikiより)
ここまでのポイント
  • インターネット上で情報を発信しているのがWebサイト
  • はじめに表示されるWebサイトがホームページ
  • Webの技術は科学データベースを参照するために誕生した

Webサイトで何ができるのか?

もとは科学データの共有ツールだった技術は、現代では様々な用途に使われています。
はじめにその用途を列挙してみます。

  • 情報共有のツール
    • 企業・お店などの情報
    • ニュースサイト
    • ブログ
    • SNS
  • ネットショップ(ECサイト)
  • Webアプリケーション
  • その他
    • ゲーム
    • IoT

それでは詳しく見ていきましょう。

情報発信のツール

Webサイトのメインの役割は情報発信のツールです。
しかし、一口に「情報発信のツール」といっても、その中身はさらにいくつかのカテゴリーに分類できそうです。

企業・お店等の情報発信

通常「Webサイト」というと企業やお店が情報発信するものというイメージがあるのではないでしょうか。
「会社がどこにあるのか」「どんな製品を売っているのか」「連絡を取りたいときはどうすればよいのか」
こうしたお客さんの要望に合わせて、適切な情報を提供していくことがWebサイトの役割です。

ニュースサイト

次にニュースサイトを見ていきましょう。
先ほど「ホームページ」の話をした際に、Yahoo!やmsnの話になりましたが、こうしたWebサイトは自社の紹介をするのではなく、提供されたニュース情報を配信しています。

Yahoo!やmsnの他にもニュースサイトは様々あり、最近では個人で情報をまとめて発信していることもあります。

こうしたサイトの多くはWebサイトに広告スペースを設け、そのスペースへの広告出稿を募集しています。
そしてその広告収入で運営を続けています。

ブログ

ブログはWebサイト上の日記のことです。
「Web log(Web上の履歴)」が簡略化され、「blog」になったようです。
ブログが流行った10年ほど前までは個人用のWebサイトという意味合いの強かったブログですが、最近では会社が「スタッフブログ」を書くことも増えてきました。

ブログは企業やお店のWebサイトのお知らせ更新機能だけを取り出したようなシステムを使って投稿していくのが一般的です。ブログを書くためのサービスも多くあり、有名な所ではlivedoorブログ、はてなブログ、FC2ブログなどがあります。

SNS(social networking service)

多くの人にとって、SNSは一番身近なWebではないでしょうか。
FacebookやTwitter、Instagramが代表的なSNSですが、今日では様々なSNSがリリースされています。
「social networking service」を直訳すれば、「社会的なネットワークを構築するサービス」となりますが、その名の通りSNSはWebサイトの中で人と人とをつなげています。

そういうと「なんだか出会い系っぽいな」と思われた方もいるのではないでしょうか。
実際その感想は遠からず当たっていて、Facebookはもともと創設者のマークザッカーバーグが大学内で同窓生の情報を集め、恋人づくりに役立てようというアイデアから始めたものですから、目的としては出会い系と大差はありませんでした。Facebookでは恋人の有無を聞かれますが、この謎のステータスはその名残なのかもしれません。

ネットショップ(ECサイト)

長く情報発信ツールとしての側面を見てきましたが、ネットショップに話を移していきましょう。
ネットショップは「ECサイト」とも呼ばれています。
「EC」は「electronic commerce(エレクトロニックコマース=電子商取引)」の略です。
これはAmazonや楽天、そして最近急成長を遂げたZOZOTOWNが代表例です。
最近では企業と個人の取引、いわゆるBtoCだけでなく、個人と個人が商取引をするCtoCビジネスも拡大しています。
その代表例がヤフオク!やメルカリです。
現実世界でお店を持たなくても、インターネット上でお店を持つことも可能です。

Webアプリケーション

次にWebアプリケーションを見ていきましょう。
Webアプリケーションという言葉に聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、GmailやGoogleカレンダーなどを使ったことがある人は多いのではないでしょうか。
Webサイト上でメールを送ったり、スケジュール管理ができたりするので、とても便利です。

WebアプリケーションといえばGoogleというほどに、Googleは様々なWebアプリケーションを提供しています。こうしたGoogleのサービスの他にも、Webアプリケーションは様々あります。

たとえば freeeはオンライン上で使用できる会計ソフトです。会計ソフトといえば、家電屋さんで売っているソフトを買っていましたが、freeeはソフトを購入する必要はなく、オンライン上で申し込みをすればすぐにWebアプリケーションを使用することができます。

freeeのようなWebアプリケーションのサービス提供者はその使用料を貰うことで経営を続けています。

またWebアプリケーションは既製のものだけでなく、システム会社に依頼することによって、オリジナルのWebアプリケーションを制作することもできます。

その他

ゲーム

今日ではブラウザ上で様々なゲームが遊べる(画像は艦隊これくしょん(R)のキャプチャ画像)

Webの技術を使えば、この他様々なことができます。たとえばゲームも最近ではソフトをインストールしなくても、ブラウザ上で遊べるものがたくさんあります。

IoT

IoTとは「Internet of Things」の略で、モノとモノとをWeb技術でつなげようというアイデアです。
最近ではエアコンを屋外からスマートフォンなどで操作し、帰宅する前に温度を整えておくということもできます。
こうした技術にもWebの技術が使われています。